外壁塗料の選び方とサイディングの外壁塗装におすすめの外壁塗料

サイディング外壁のメンテナンス方法として代表的な方法が外壁塗装ですが、サイディングにはどんな塗料を選んだら良いのでしょうか。

 

そこで、外壁塗料の選び方とサイディング外壁におすすめの塗料をご紹介します。

 

外壁塗料を選ぶ際のポイント

外壁塗料を選ぶ際には耐用年数、価格、機能性を考慮して最適な塗料を選びます。

 

耐用年数

塗料選びの際にまず確認しておきたいのが塗料の耐用年数です。
外壁塗料の耐用年数とは塗料の塗膜がどれくらいの年数の耐久性を持っているかを示す値です。

 

耐用年数は次の外壁塗装はいつになるかの目安になり、外壁塗装の周期を決めるうえでも重要です。
外壁塗料の耐用年数は一般的には10年程度と言われていますが、中には約15年程度～約20年程度の耐用年数をもつ塗料もあります。

 

耐用年数20年程度の塗料であれば外壁塗装は20年おきに行えば良いのでメンテナンスの負担が軽くなるように感じるかもしれませんが、一概にそうとは言えません。

 

雨樋などの付帯部分は20年より前に塗り替えが必要だったり壊れたりすることもあります。

 

その場合、20年を待たずして付帯部分のリフォームが必要になり、結果的にコストパフォーマンスが低くなってしまうため、付帯部分とリフォームのタイミングを合わせることも大切です。

 

価格

外壁塗料の価格は一般的に耐用年数が上がるにつれて料金も高くなっていく傾向があります。
そのため、耐用年数と価格のバランスから塗料を選ぶことも大切です。

 

あらかじめリフォームの間隔と1回の塗装にかかる予算を考慮して塗料選びをすると良いでしょう。

 

機能性

外壁塗料には機能性を持つ「機能性塗料」という製品が存在します。
機能性塗料には「遮熱塗料」「断熱塗料」「ラジカル制御型塗料」「光触媒塗料」などさまざまなタイプがあります。

 

機能性塗料で外壁塗装すると夏の暑さや冬の寒さを室内に伝わりにくくしたり、外壁が汚れにくくなったりする効果が期待できます。

 

自宅の外壁にお悩みがある場合は機能性塗料を使うと良いでしょう。

 

サイディング外壁におすすめの塗料

サイディング外壁は現在の一戸建て住宅で最も一般的な外壁です。
特にセメントと繊維質を混ぜてボード状にした窯業系サイディングはデザイン性が高く人気があります。

 

サイディング外壁におすすめの塗料

 

「ウレタン塗料」
耐用年数：約6年程度～約8年程度
ウレタン塗料はポリオール樹脂を主材とし、イソシアネート樹脂を硬化剤として添加した塗料です。
光沢感のある色鮮やかな仕上がりになります。
密着性や柔軟性に優れているのが特徴です。

 

「シリコン塗料」
耐用年数：約8年程度～約12年程度
シリコン塗料は塗料の樹種にシリコンが一定割合含まれている塗料です。
価格とのバランスが良く、カラーバリエーションも豊富なため、現在最もスタンダードな塗料です。
外壁塗料選びで迷ったらシリコン塗料を選ぶと良いでしょう。

 

「フッ素塗料」
耐用年数：約15年程度～約20年程度
フッ素塗料は蛍石を原料としたフッ素樹脂を配合した塗料です。
フライパンなどの表面に利用されているフッ素の機能を利用して、汚れが付着しにくく、付いた汚れは雨と一緒に流れる機能があります。
耐熱性が高く、外壁を紫外線の熱から守り、外壁の劣化を防ぐ効果もあります。

 

「光触媒塗料」
耐用年数：約15年程度～約20年程度
光触媒塗料は塗料に酸化チタンが含まれており、この酸化チタンが太陽光などの光に当たり水や酸素と反応すると有機有害物質を水と二酸化炭素に変化させ無害化させる塗料です。
排気ガスや工場の排煙等の油汚れを分解したり、雨で外壁表面についた汚れを洗い流すセルフクリーニング機能があります。

 

「無機塗料」
耐用年数：約20年程度～
無機塗料は主成分がセラミックスやケイ素などの鉱物です。
一般的な塗料の主成分の樹脂は有機物のため紫外線に破壊されてしまいますが、無機塗料は無機物が主成分のため、紫外線で劣化しにくく耐久性が高いという特徴を持っています。
そのため、橋梁など塗り替えが難しい場所の塗装材として使用されています。

 

弾性系塗料はサイディングには向かない

モルタル壁のひび割れには弾性系塗料がよく使われますが、サイディング外壁には適していません。

 

サイディングの表面は日光の光で高温になりやすいという特徴があり、弾性系塗料を塗ってしまうと熱さで塗膜が柔らかくなり、水分の蒸発と共に塗膜が膨らみ塗装の剥がれの原因となります。

 

クリア塗装できないサイディングある

サイディング外壁は模様やデザインがついているものもあり、透明の塗料を使って元のデザインを活かす方法があります。
しかし、サイディングボードの中にはクリア塗装が適さないものもありますので注意が必要です。

 

あらかじめ光触媒やフッ素塗料が塗装されたサイディングにはクリア塗料は使うことができません。
また、サイディングボードの表面が劣化し状態が悪い場合は施工できないこともあります。

 

クリア塗装をしたい場合は表面が劣化するまでに塗装を行う必要があります。

 

モルタル外壁には弾性塗料がオススメ

モルタル外壁はひび割れが起こりやすいため、弾性塗料がおすすめです。

 

弾性塗料は通常の塗料の約10倍の弾力性があります。

 

ゴムのように伸びるため、外壁下地にひびが入ったとしても塗膜が伸びて表面にひび割れができにくく、外壁の寿命を保つことができます。

 

さらに外壁にぴったりと密着する性質を持っており、雨水が塗膜の内部に侵入しにくく、他の塗料よりも厚めに塗ることが多いため、防水機能が高いという特徴も持っています。

 

弾性塗料には「単層弾性塗料」「微弾性塗料」「複層弾性塗料」の3種類があります。

 

外壁塗料は自宅の外壁に合わせて選ぶと上手く行く

窯業系サイディングにおすすめの塗料をご紹介しましたが、外壁塗料は外壁の状態や周辺環境から受けやすい影響に合わせて選ぶのがおすすめです。

 

夏の直射日光がきつい場合は遮熱塗料、道路が近い場合は光触媒塗料というように、建物のある環境に合わせて塗料を選ぶと効果をより感じることができます。

 

機能性と併せてリフォームスケジュールに合った塗り替えの間隔、予算などを考慮して選ぶと良いでしょう。

 

塗料選びに迷ったら塗装会社と相談して最適な塗料をアドバイスしてもらうと失敗が少なく安心です。