株式会社 福成

屋根塗装に使用する塗料の種類と塗料選びのポイントについて解説

屋根の塗り替えを検討する際、どの塗料が良いのか分からない、ということもあるかと思います。

屋根塗料は見た目はもちろんのこと機能性も重視して選ぶことが大切です。

 

このページでは屋根塗装の塗料の種類や選び方のポイントをご紹介します。

 

屋根塗料の種類

ウレタン塗料

ウレタン塗料はポリオール樹脂とイソシアネート樹脂を組み合わせた塗料で、光沢感のあるツヤツヤの仕上げになるのが特徴です。

 

柔軟性と密着性に優れており、外壁ではモルタルやコンクリートなどひび割れが起こりやすい素材に向いています。

 

シリコン塗料

シリコンが主材料の塗料で、価格と耐久性のバランスが良いことから現在最も使用されている塗料です。
ポピュラーな塗料のため、カラーバリエーションなど、多くの製品があるため、選びやすいのが特徴です。

 

フッ素塗料

フッ素塗料はフライパンに使用されるフッ素樹脂を配合した塗料です。

 

低摩耗性、親水性に優れていることから、雨で屋根の汚れを落とす機能や、汚れが付着しにくいという特徴があります。
熱にも強く対候性が高い為、紫外線が多く当たる屋根に塗装しても耐久性を保つメリットを持っています。

 

光触媒塗料

光触媒塗料は塗料に含まれる酸化チタンに光が当たると、水や酸素と反応して有害物質を二酸化炭素と水に分解します。

 

この効果により、屋根や外壁に付着した排気ガスや工場の排煙など油汚れを分解する機能があります。
また、親水性があり雨で屋根表面についた汚れを洗い流すセルフクリーニング機能があります。

 

無機塗料

無機塗料は紫外線では破壊されないケイ素やセラミックなどの鉱物が原料の塗料で、高い対候性を持っています。

 

耐用年数も非常に高いのが特徴で、紫外線が強く当たる屋根に塗装しても長期間劣化しにくいというメリットがあります。

 

耐用年数で選ぶ

塗料 耐用年数   施工単価  (㎡)の目安
ウレタン塗料   6~8年   1,700~2,200円
シリコン塗料   8〜12年 2,300~3,000円
フッ素塗料   12〜20年 3,800~4,800円
光触媒塗料   15〜20年  4,200~5,000円
無機塗料     20〜25年 4,500~5,500円

 

塗料は種類によって耐用年数が異なります。

 

耐用年数を意識して塗料を選べば、メンテナンスの間隔を調整することができます。
外壁と屋根のリフォームの希望周期に合わせて塗料を選ぶのも1つの方法です。

 

塗料は耐用年数が長くなるにつれて施工単価が高くなる傾向にあります。

 

屋根塗料を選ぶ際のポイント

塗料のグレードは外壁と同等またはワンランク上を選択する

屋根塗料は外壁と同じグレードまたはワンランク上のグレードを選ぶのがおすすめです。

というのも、屋根は紫外線を遮るものがなく、外壁よりも劣化のスピードが早いためです。

 

外壁をシリコン塗料で塗装し、屋根をフッ素塗料で塗装するなど、屋根に使用する塗料を少し上のグレードにすることで外壁塗装と屋根塗装のタイミングを合わせることができます。

 

艶あり塗料を選ぶ

屋根塗装では艶あり塗料がおすすめです。

 

マットな艶消し塗料はデザイン性は高いものの耐久性が艶ありに比べて低かったり、汚れが落ちにくいというデメリットがあるためです。

 

「艶なし」と指定しなければ艶あり塗料となりますので、特に指定しなければ艶ありで塗装することができます。

 

屋根は外壁と違い下からは見えにくいため、艶ありの塗料を使い、長くきれいな状態を保てるようにしましょう。

 

屋根材に適した塗料かをあらかじめ確認しておく

屋根の素材には多くの種類があり、屋根素材に使用できる塗料と使用できない塗料があります。

塗料を選ぶ際には屋根材に適した塗料かどうかあらかじめカタログなどで確認しておきましょう。

 

屋根塗料の選び方

塗料の種類を決める

塗料選びの際はまず塗料の種類から決めるとスムーズです。

塗料のグレードにより耐用年数と施工価格が異なります。

 

リフォームの時期などライフスタイルに合わせて、費用と耐用年数のバランスで決めることが1つのポイントとなります。

 

機能性の有無を決める

塗料の種類を決めたら、遮熱、断熱などの機能性塗料にするかどうかの検討をします。
住宅の場所や環境、住宅に備わっている機能に鑑みたうえで機能性塗料を採用するかどうかを決めます。

 

夏の暑さが厳しい、冷暖房費を節約したいなど、ニーズに合わせて選ぶと良いでしょう。

 

*塗料の色を決める

塗料の色は外観の印象だけでなく、機能性も左右します。
ブラック、グレー、ブラウン、グリーンなどは汚れが目立ちにくく外壁の色と合わせやすいため人気があります。
ただ、黒色は熱を吸収しやすく、夏場は室内の温度にも影響しやすいことは留意しておいた方が良いでしょう。

ホワイト系は遮熱効果が高い一方で汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。

レッド系、ブルー系は色あせが目立ちやすく、こまめな塗り替えが必要な場合があります。

屋根塗料の色で迷う場合は塗装会社に相談して適切なものを選ぶと良いでしょう。

 

*水性か油性かを決める

外壁・屋根塗料には水性塗料と油性塗料が存在します。

水性塗料は水で希釈するタイプの塗料で、現在では広く使用されています。
臭いが強くなく、安全性が高いというメリットがあります。
一方で油性塗料に比べて気温が低いと乾きにくく、乾燥時間が天候に左右されることがあります。

油性塗料はシンナーで希釈するタイプの塗料で、塗装中の強い臭いが気になることがあります。
耐久性に優れており乾きやすいのが特徴ですが、最近の塗料では水性塗料でも耐久性の高い製品が開発されていますのであまり使われなくなりつつあります。

 

*艶あり・艶なしを決める

さらに屋根の見た目にこだわりたい場合、艶あり塗料か艶なし塗料かを選びます。

上でもご紹介しましたが、艶あり塗料の方が汚れが付きにくく長くきれいな状態を保てるというメリットがあります。

特にこだわりがなければ艶あり塗料がおすすめですが、見た目が気になる場合は艶なしも検討してみると良いでしょう。

 

◾︎塗装業者と相談して選ぶと安心

屋根塗装は外壁塗装と同様、定期的に塗り替えを行う必要があります。

屋根は外壁よりも紫外線が当たりやすく、劣化が早い傾向がありますので、外壁塗料よりも耐用年数の長い塗料を使用して塗装のタイミングを合わせるのがおすすめです。

塗料選びは現地調査を依頼したうえで塗装業者と相談して決めるのがおすすめです。