外壁塗装は定期的なメンテナンスが必要 メンテナンスフリーとは?

 

定期的な外壁塗装は外壁のメンテナンスのためにも重要です。

建物を長く健康に保つためにも計画的な塗り替えが大切です。

そこで、外壁メンテナンスが必要な理由や内容、費用などについてご紹介します。

 

 

メンテナンスフリーの外壁は存在しない

外壁塗装で「メンテナンスフリー」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。

確かに瓦屋根やレンガの外壁、タイル外壁などは塗装が必要がない素材のため、

塗装リフォームが必要ないという点ではメンテナンスフリーに限りなく近いといえます。

しかし、瓦屋根では台風や地震などで瓦がずれることもありますし、

レンガやタイルの外壁では欠けや浮きが起こった場所にはモルタル補修が必要です。

つまり、塗り替えリフォームが必要なくても何かしらのメンテナンスは必要であるということです。

住宅においては基本的にメンテナンスフリーは存在しないと考えておいた方が良いでしょう。

 

 

住宅メーカーのいう「メンテナンスフリー」とは

では、よく聞くメンテナンスフリーとは一体何でしょうか?

ハウスメーカーや業者がいう「メンテナンスフリー外壁」とは、

メンテナンスの手間がこれまでに比べて軽減できる外壁のことを言います。

汚れをブロックして雨水で洗い流すセルフクリーニング機能を備えていたり、

無機質の材料を主成分として耐久年数が長いといった塗料がこれにあたります。

また、業者によっては

「保証期間内はメンテナンスの必要がない」という意味で使っている業者もあるようです。

いずれにせよ、永遠にメンテナンスが不要の外壁はないので

キャッチコピーに惑わされないようにしましょう。

 

 

サイディング外壁・モルタル外壁は塗装でメンテナンスを行う

現代の日本の住宅で最も採用されている窯業系サイディング外壁や

従来からポピュラーなモルタル外壁のメンテナンスは基本的に外壁塗装で行います。

定期的な塗り替えを行うことで塗膜が外壁を保護し、

家を紫外線や風雨から守り、水の侵入を防ぎます。

外壁の耐用年数は使用する塗料によって幅がありますので、

塗料の耐用年数に合わせて外壁塗装を行うのが基本です。

 

主な外壁塗料の耐用年数

アクリル塗料：約3年～約8年程度

ウレタン塗料：約7年～約10年程度

シリコン塗料：約10年～約13年年程度

フッ素塗料：約13年～約15年程度

無機塗料：約15年～約20年程度

基本的に耐用年数の長い塗料は高額になります。

そのため、耐用年数だけではなく、

予算や建物の他のリフォームの計画も考慮して塗料を選ぶのがコツです。

また、サイディング外壁の場合は定期的なシーリングの打ち替えも必要です。

 

 

外壁をメンテナンスしないと起こるリスク

外壁メンテナンスを行わずに放置しておくとさまざまな弊害が起こります。

以下に代表的なリスクをご紹介します。

 

見た目が悪くなる

外壁メンテナンスをしていないと場所によっては

外壁にカビや苔が発生したり、色褪せが起こったりします。

カビや苔、色褪せは家を古く見せてしまい、見た目にもよくありません。

更に外壁を放置していると外壁の一部がボロボロ剥がれ、

見た目が悪いだけでなく機能性のリスクも生じてきます。

建物の美観の悪さは防犯上も良くありませんので

定期的にきれいにしておいた方が安全で快適な生活を送ることができます。

 

雨漏りのリスクが高くなる

外壁塗装は外壁を塗膜でコーティングします。

屋根や外壁は紫外線や風雨に毎日さらされる過酷な環境におかれています。

外壁塗料の塗膜はこれらから外壁を守っていますが、

劣化して塗膜の効果がなくなると隙間から雨水が侵入して雨漏りのリスクが高まります。

 

リフォーム費用が高くなる

外壁メンテナンスを怠っていると劣化が進んでしまい、

その分修繕費用が高額になってしまう可能性があります。

外壁が劣化して雨水が家の内部に侵入すると最悪の場合、

柱や梁のような家の重要な構造体に影響が出る恐れもあります。

家の構造体を修繕すると大掛かりな工事となり

外壁塗装以上の高額な修繕費用になる可能性が高くなりますので、

そのようなことを起こさないように定期的な塗り替えが必要になります。

 

 

外壁メンテナンスは10年に1度行うのがベスト

外壁塗装は外壁メンテナンスの一環です。

平均的には外壁塗料の耐久性は約10年程度で衰えますので

屋根や外壁の塗り替えも約10年間隔が理想であると言われています。

また、屋根や外壁のほか、雨樋、雨戸、シーリング、換気口などの付帯設備も

約10年程度に1度のメンテナンスが必要とされています。

外壁塗装と付帯部分の塗装は

まとめて行った方が効率的で経済的ですので同時に行うのがおすすめです。

外壁と付帯部分のメンテナンスタイミングを合わせるためにも

約10年程度に1度の塗り替えがベストです。

 

 

外壁メンテナンスの種類

外壁メンテナンスは外壁の状態により、

外壁塗装、カバー工法、外壁材の張替えの主に3つの方法があります。

 

外壁塗装

外壁塗料を塗り替えするメンテナンスです。

最も一般的で、塗料にもさまざまな機能やタイプ、色もありますので、

簡単に外壁の色を変えることもできます。

費用相場は一般的な30坪程度の住宅であれば約100万円前後となります。

工期は約1週間～約10日前後です。

 

カバー工法

カバー工法は今ある外壁の上に新しい外壁を被せるように貼り付ける工法です。

外壁が二重になるため、断熱性と防音性に優れた家になります。

ただ、外壁が重くなるため、耐震性が低くなります。

外壁塗装では対応できないくらい外壁に劣化が見られ、費用を抑えたい場合におすすめです。

また、外壁の雰囲気を大きく変えることができます。

費用相場は30坪程度の住宅で約150万円程度～約240万円程度です。

工期は約10日～約14日程度です。

 

外壁材の張替え

今ある外壁を剥がして新しい外壁に貼り替える方法です。

外壁を一旦取り除くため、壁の内部の状態を点検することができます。

大規模な工事となり、費用がかかり工期も長くなります。

費用相場は30坪の住宅で約180万円～約250万円程です。

工期は約17日～約21日程度かかります。

 

 

定期的な外壁メンテナンスのスケジュールを組んでおこう

外壁は外の過酷な環境にさらされているため、定期的なメンテナンスは必須です。

ただ、塗料の種類などによってメンテナンスの手間を減らすことはできますので、

費用面や家全体のリフォーム計画と合わせて

メンテナンスのスケジュールをあらかじめ組んでおくようにしましょう。